沙村広明『幻想ギネコクラシー』
沙村広明の短篇集
こちらの本は漫画なのに折り目が付いているのが面白いです。たったそれだけなのにすごく嬉しい。
表紙も油絵のキャンバスみたいなザラザラとした紙(なんていうんだろ)です。帯も同じ素材ですが、付けたままだと読みにくくってしょうがない。こういうの捨てられないから困る。最初から付いてなくていいのに。
ギネコクラシー
「ギネコクラシー(gynecocracy)」というのは聞いたことがなかったのですが、ちゃんとした英単語で、女性の政治、女性による政治を意味するそうです。gynecologyで婦人科医学という意味で語頭が共通してますね。
あとがきにもありますが一応は女性メインの短編にしたとのこと。それで読み返してみると作者本人も「そうか?」と思ってしまったそうです。
一番短い『かまくりあん』だけはまあそうかなと思えますが、まあ気にせずに読めばいいでしょう。
気合の入った作品
毛色の違う12の短編は笑いあり笑いありでどれも楽しめます。シスタージェネレーターと同様、最後に位置する短編は気合はいりまくりでこれだけ読み返してしまう出来です。